2003年2月5日                                        

インドネシア・NHK名誉毀損訴訟に支援のお願い

浅野健一
                    

電話0471ー34ー5777
                    ファクス0471-34-8555


お知らせ


 NHK坂本氏の「やらせ」を告発してきた元NHKジャカルタ支局記者、フランス・パダク・デモン氏の代理人、ソフィヤン・マルタバヤ、アンディ・M・アスルン両弁護士は2月5日午前にジャカルタでNHKを相手取って名毀損訴訟を起こしまた。また、NHKが損害賠償と謝罪広告掲載に応じない場合、坂本氏が「首謀者」の爆弾投擲行為は、インドネシアの刑法、非常事態法(一九五一年)、環境法(一九八二年)に違反するとして、2月10日、インドネシア国家警察に刑事告発を行います。爆弾事件で違法行為を知った国民の義務としての通報です。爆弾事件の時効は18年。坂本氏とムクシン氏は最高で拘禁5年の罪を問われる可能性(危険性)があります。
 インドネシアの民事裁判と刑事捜査で証拠となるのは、すべてNHKが東京地裁に出したビデオ、文書などが中心です。
 フランス氏と代理人二人は、今日のこの提訴について、2月5日午後1時半から3時まで、ジャカルタ市内のメンテン地区にあるセマラ・ホテルで、記者会見を開きました。会見には日本のほぼすべての報道機関とジャカルタの主要なメディアから20数人の記者が出席しました。日本人の特派員はゼロで、すべてインドネシア人の助手でした。NHKは誰も来ず、共同通信の助手に情報提供を頼んだようです。
 会見では、NHKの「やらせ」を証明するビデオを大きなスクリーンで見せ、提訴した理由を説明。五日後の来週月曜日にジャカルタ市内にある国家警察へ刑事告発を行うことを公表しました。告発の後、警察の記者室でプレス・リリースを配布します。
 会見では、記者たちが活発に質問したようです。「巨大なNHKと闘うのは大変ではなおか。NHKには多くの弁護士などを雇う資金があるので、裁判に勝てるのか」という指摘が記者からあったということです。フランス氏は「自分の名誉と、愛するNHKの改革のために闘う。NHKが不正なことをして裁判や捜査当局に圧力をかければ、それが新たな犯罪になる」と答えました。
 この件の問い合わせは、フランス氏(携帯+62−8561010203)、ソフィアン弁護士・アスルン弁護士(マルタバヤ法律事務所、電話62−21−3928515、7863442、ファクス3928515)へ。アスルン弁護士の携帯は +62−811956163。アスルン弁護士はジャカルタの外国報道機関の支局記者として働いた経験もあり、英語が堪能です。ソフィアン、アスルン両弁護士はインドネシア大学法学部教官でもあります。
 フランス氏のジャカルタでの裁判を支えるために、支援の会の準備会をつくりました。連絡先は人権と報道・連絡会(ファクス 03−3341−9515、kimu@genjin.jp)です。英文を末尾に入れます。
 NHKジャカルタ支局の代理人、パンガブリアン弁護士がフランス氏の代理人二人に1月28日に語ったところによりますと、NHK側は、「やらせ撮影の事実は全くなく、フランス氏のでっちあげで、フランス氏に対する名誉毀損の事実もない。NHKには責任がない」という見解だそうです。またインドネシアの高級紙コンパス東京特派員が、NHKに三回取材しましたが、全く返事がないそうです。同志社大学の紀要「評論社会科学」68,69号に、本裁判について書いています。ご希望の方には、抜き刷りをお送りします。
 NHK内にあるラジオ・テレビ記者会には、抜き刷りと、裁判所に出されたビデオテープなどを送ってあります。東京の司法記者クラブにも2・26判決と、ジャカルタの動きを知らせました。インドネシアと日本で「やらせ爆弾漁法」の真相の解明がすすむよう期待しています。



                   Feb.5, 2003
Kenichi Asano, Professor of journalism,Doshihsa University, Kyoto, Japan

7-13-6 Matsuba-cho
                        Kashiwa-shi
                        Chiba-ken 277-0827
                        Japan
                        TEL +81-471-34-5777
                        FAX +81-471-34-8555

 I am a professor of journalism and mass-communications at Doshisha University. I am now a Visiting Scholar.staying at the University of Westminster in north London. I am now in Japan until Feb 9, 2003.
 I worked as a journalist for Kyodo News from 1972 to 1994. I was a Kyodo News Jakarta Bureau Chief from Feb. 1989 to July 1992.

 I am very pleased to announce that we have set up a committee to support Mr. Frans Padak Demon who will sue NHK over libel and defamation on 5 Feb in Jakarta.

 JIMPOREN (Liaison Committee on Human Rights and Mass Media Conduct) (English): http://www.jca.ax.apc.org/~jimporen/welcome.html, will take the responsibility to organize and run a committee. Mr. Eizo Yamagiwa, a film director, will be a chairperson of the committee. I will be a vice-chairperson. Members of the committee are journalists, lawyers, human rights activists etc.Our contact fax is +81-3-3341-9515、e-mail:kimu@genjin.jp). JIMPOREN is a 500 members organization established in 1985.
 We believe that court in Jakarta will find the truth in the video shooting of the bomb fishing on 24 August, 1997. We also hope that Indonesian law enforcement officials will prosecute those who are responsible for this bombing case.
If you have any questions, please feel free to email or call me.
Thank you very much for your kind attention over this matter.
        

Best wishes, Kenichi Asano

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