DECENCY vol.11 完成のお知らせ
2006年3月20日

実際の表紙の色は紫です

 今年も浅野ゼミ4回生(11期生)の共同研究の成果として、「DECENCY」11号が完成しました。

 私たち11期生は「海外から見た日本のメディア」という共同研究テーマのもと、「日本人拘束報道班」、「歴史認識班」、「皇室報道班」、「記者クラブ班」、「デジタルテレビ班」に分かれて研究を行ってまいりました。

 日本人拘束報道班は2004年4月に発生したイラクでの日本人5人の拘束事件、香田証生さん拘束殺害事件を中心に研究を進め、「『自己責任論』を考えるパネルディスカッション」、「今井紀明さん講演会」、海外特派員による日本人拘束事件の記事を集め、ブックレットを作成しました。本誌「DECENCY」の報告にはブックレットに載せきれなかった韓国の新聞記事も掲載しております。

 歴史認識班は「小泉首相靖国参拝問題」「日本軍『慰安婦』問題」「教科書問題」について、主に中国や韓国の新聞を日本の新聞と比較しました。日本の歴史認識について普段、報道を行っていない米国や英国の特派員から見る歴史認識についても触れています。

 皇室報道班は、皇室報道班は、日本メディアによる皇室報道にはどのような問題があるのか、検証してきました。日本メディアは皇室に関して自ら多くの規制を設けており、それは外国メディアの目に奇異なものとして映っています。その象徴的な例として、次の2つを取り上げました。1つ目は様々な議論を呼び起こすこととなる「紀子妃の右手」写真を撮影した元宮内庁嘱託カメラパーソン・中山俊明氏(元共同通信写真部記者)にインタビューを行い、宮内庁記者クラブの閉鎖的過ぎる体質です。2つ目は、2004年5月に英紙「The Times」が伝えた雅子さんの病気についての報道とそれを引用でしか書けない日本のメディアについてです。2005年9月に東京でインタビューをさせていただいたリチャード・ロイド・パリー氏は」この記事を書いた特派員です。パリー氏へのインタビューで皇室報道の問題点をより深く追究することができました。

 記者クラブ班は、「記者クラブ」の定義から考え、その存在に対して疑問を持ったことから研究を始めました。本研究の中では記者クラブを「開放」した鎌倉市、「解体」した長野県の取り組みの比較を行い、記者クラブを訴えた一般の市民・藤田孝夫さんへのインタビューや、排除される立場の外国特派員の見解を通して、日本における記者クラブ制度の実態やその特異性を検証しました。

 デジタル放送班は、米国のテレビ局・日本のキー局・日本の準キー局、の3つの比較を行いました。今後デジタル技術を使ってどのような放送をしうるのか、デジタル時代に地方局はどういった政策を打ち出していくのか、を中心に研究を進めています。また東京電気街における市場調査や総務省の広報部へのインタビューも掲載しています。

 また、2005年12月に同志社大学東京オフィスで行ったシンポジウム「海外から見た日本のメディア」では、現在、第一線で活躍される特派員5人をお招きし講演していただきました。講演後行われたパネルディスカッションでは、特派員の方が実際に経験した日本のメディアの特異性について熱く議論を交わしました。本誌では特派員による講演、パネルディスカッションを掲載しております。

 浅野ゼミ各学年の研究報告「JR宝塚線脱線事故」(3回生)や「マスメディアの愛国心形成」(2回生)、「メディアがつくる『戦争』と『平和』」(1回生)を掲載、より充実した内容になっております。

 浅野教授の回顧2005、「浅野教授の文春裁判を支援する会」報告もあります。

 私たちは共同研究のテーマを決める際、なかなか一つに絞りきることができませんでした。メンバーがそれぞれやりたいと思う研究テーマを強く持っていたため、絞りきることができず、結果として「海外から見た日本のメディア」という共通のテーマを掲げつつ、5つの班に分かれて調査・研究を行なうこととなりました。しかし、だからこそこだわりのある内容の充実した一冊を仕上げることができたと自負しております。

 
 ご購入希望の方は、お名前、郵便番号(7ケタ)、住所、電話番号、冊数を下記のいずれかの連絡手段でお申し込み下さい。

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 ・FAX
 
  〒602-8580 京都市上京区今出川通烏丸東入
  同志社大学社会学部メディア学科 

 研究室の所在地:
  〒602-0047 上京区新町通今出川上ル
  同志社大学渓水館407号室)
  TEL:(075)251-3457
  FAX:(075)251-3066(共用)
  E-mail asanokenichi@nifty.com 

  『DECENCY Volume.10』B5版
  費用:一冊1000円(実費、郵送料込み)  
  2冊以上のご購入による郵送料に関しては個別に連絡させていただきます。

  お支払い方法
 
  ・銀行振替
   みずほ銀行出町支店(店番号587)
   口座番号 1782167    
   メディア学科専攻浅野ゼミ 代表・浅野健一

  ・現金書留(手数料は自己負担でお願いいたします)
  ・切手(1000円分)

 ○浅野ゼミOBG会連絡

 『DECENCY』10号完成に伴い、OBGの皆さまに今号を送付させて頂きたいと思います。詳細については別途、郵送で送付致します。またOBG会費は2000円となっています。『DECENCY』10号の実費は2000円の中に入っています。お忙しいなかご面倒とは存じますが、後輩たちのために、上記口座にご入金いただけますようお願い申し上げます。また、過去何年かにわたって未払いの場合、まとめてお支払い頂ければ幸いです。

 各学年幹事(同封名簿に記載)の方は、各学年の名簿に変更がありしだい、浅野健一先生(asanokenichi@nifty.com)までご連絡下さい。また、メールアドレス分からず、OBGメーリングリストに登録できていない方が多数います。そのような方は、メールアドレスを教えて下さい。宜しくお願いします。



   

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