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・・・・・・『バッシング』小林政広監督と古川豪さん |
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掲載日:2006/10/02
浅野ゼミ12期生 大窪恵理
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2006年9月9日、木屋町六角にある小さなイベントバー「わからん屋」にて、30年振りにユニット再結成をした林ヒロシさん(小林政広映画監督)と古川豪さんのフォークライブが行われた。
19時開演予定であったのだが、「今日のためにチケットを先行予約していた数名がまだ到着していないので開演時間を10分ほど遅らせます」と古川さんのアナウンスが流れた。
もちろん文句を言う聴衆は誰もいない。2人の歌を聴きたくて集まった人たちばかりだ。
19時10分過−。ライブが始まった。
まずは古川さん一人でステージへ。林さんは客席で知人と共に生ビールを飲んでいる。
「僕が、最近どういう生活を送っているのか、林ヒロシへ最近の僕の紹介を兼ねて歌います」。
古川さんの営む薬屋「イスズ」のある新大宮商店街。
そこに暮らしている人々の日々の出来事を、フォークギターのメロディーに乗せて歌う。
数曲歌い終わると、古川さんはバンジョーを手にした。今度はその5本弦のバンジョーの歌だ。
そして古川さんは一旦ステージを降り、林さんがステージへ。
映画「バッシング」や、東京から京都まで昔ヒッチハイクでやって来た頃の話を織り交ぜながら歌う。
彼のステージが終わると休憩時間を挟んだ。聴衆もお酒を飲みつつライブを楽しみ、会場全体が朗らかな雰囲気に包まれている。後半は2人そろってのステージだ。
フォーク、そして京都と言えば昨年亡くなった高田渡さんだ。彼の曲「自衛隊へ入ろう」のさわりのメロディーが会場に流れる。最後は、30年前に2人で演奏した歌で今回のステージは幕を閉じた。
写真:小林政広監督 |
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「僕は、フォークソング・シンガーであって、真のフォーク・シンガーは民衆である」
フォークの神様、ピート・シーガーの言葉である。
放送禁止歌とされている高田渡さんの「自衛隊へ入ろう」を歌い、
彼の死を偲んでいた2人、そしてフォークソングを歌い続ける2人の姿は、
「民衆の声」そのものであると思う。
民衆は決して国の歯車の一つではない。民衆がいて国家が成り立つのである。
フォークよ、永遠であれ。
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